Trados Studioってなに?
2023年10月17日
読了目安時間:2分


Trados Studioってなに?
皆さんこんにちは。RWSグループの西海(さいかい)と申します。
このブログでは、翻訳業務に携わる方・翻訳ツールにご興味をお持ちの方向けにTrados Studioという翻訳支援ツール(CATツール)がどのようなもので、これを使うとどんないい事があるのかをわかりやすくご紹介します。
CATツールってなに?
皆さんは「CATツール」という言葉をご存知ですか?CATとは「Computer Assisted Translation」の略で、翻訳者が手で行なう翻訳作業を支援するツールのことを意味します。Trados StudioはこのCATツールというジャンルに属する製品です。よく「翻訳支援ツール」と呼ばれます。
それに対し、機械翻訳(MT:Machine Translation)は人が手で翻訳をするのではなく、機械が自動で翻訳をするものです。
おそらく、「翻訳ツール」と聞くとこの機械翻訳を想像する方が多いのではないでしょうか。これからご紹介するTrados Studioは機械翻訳ではなく、CAT(翻訳支援)ツールですのでお間違いのないように!
とても大事な2つの機能
それでは本題のTrados Studioの全体像についてお話しします。人の手で翻訳をするのになぜツールを使う必要があるのか、と思われる方もいらっしゃるかと思います。Trados Studioはたくさんの機能を持っていますが、なかでも重要なのが「翻訳メモリ」と「用語ベース」です。この2つを理解できれば、Trados Studioの全体像を概ね理解したと思っていただいて大丈夫です!
①翻訳メモリ
翻訳メモリとは、過去に翻訳した文が蓄積されているデータベースです。翻訳をする際はこの翻訳メモリの中身を自動で検索し、同一/類似の文を流用することができます。
過去の翻訳がすでにある場合は、翻訳を行う前にそれらを翻訳メモリにインポートします。さまざまなファイル形式(MS Word, Excel, PDFなど)をインポートできます。

翻訳時に翻訳メモリを翻訳文書に紐付けることで、同一/類似の文を自動で検索することができます。翻訳者は検索された候補の中から最適なものを選択し、必要に応じて修正を行ないます。翻訳作業中も1文ずつ随時翻訳メモリへデータが蓄積されていきます。
翻訳メモリを使用することで翻訳時間を短縮でき、さらに過去に訳した文と同じスタイルやニュアンスで翻訳を進められるため一貫性を保つことができるのです。
②用語ベース
用語ベースは翻訳メモリとは別のデータベースとなります。翻訳メモリに文単位での登録がされるのに対し、用語ベースには語/句単位の登録をします。
専門的な文書には、統一が必要な専門用語が多くありますよね。このような用語は用語ベースに登録をすることで簡単に用語の統一を実現できます。

用語ベースも翻訳メモリと同様のイメージで使用します。自動で検索をし該当の用語があればTrados Studio上に候補を表示します。正しく用語を使わないとエラーを表示し気づけるようにしたり、禁止用語を設定することができるので、簡単に用語を統一することができます。
Trados Studioがどのようなツールか、おおよそのイメージは掴んでいただけましたでしょうか。
最後に
「翻訳メモリ」と「用語ベース」は翻訳の効率化と質の向上の両面から翻訳者を助けてくれます。皆さんも社内にある翻訳資産を有効に活用し、将来に生かす運用を始めてみませんか?
ご興味がありましたら、ぜひ一度Trados Studio試していただければ嬉しいです。
■30日間の無料トライアル■
■Webinar■
Trados Studioに関するさまざまな情報をご紹介するWebセミナーの過去の配信はこちらからご覧いただけます。
■お問い合わせ■
製品に関するご質問・お問い合わせはこちらまでメールでご連絡下さい。