TMSの難題:移行する?それとも何もしない?Tradosなら、スムーズな移行が可能です。詳細をご確認ください。

Çetin Amirak 2023年8月11日 読了目安時間:8分
既存の翻訳管理システムから、こうした進化する要件に対応する新しいシステムに移行することは簡単ではないことは誰でも知っています。このブログでは、皆さんが抱えている主な疑問にわかりやすくお答えします。
組織にはグローバル化とローカリゼーションの取り組みを続けるうえで、「現状を維持して何もしない」、「別のTMSシステムに移行する」、「ビジネスプロセスと資産を最新の言語テクノロジーに移行して変革に乗り出す」など、いくつか選択肢があります。 
 
テクノロジーが急速に進歩し、企業の要件が進化する中、既存のソリューションでニーズに対応できなくなると、新しいローカリゼーションプラットフォームへの移行がますます魅力的になってきます。ローカリゼーションの要件はさらに複雑で動的になっており、従来の翻訳管理機能では十分に対応できなくなっています。ただ何もせずにいるのは、現実的な選択肢ではなくなっているのです。変化する市場の需要に対応し、常に先を行くために、企業はビジネスプロセスを、AIを活用して自動化された包括的な統合ソリューションに移行して、市場投入期間の短縮に努める必要があります。  
 
既存の翻訳管理システムから、こうした進化する要件に対応する新しいシステムに移行することは簡単ではないことは誰でも知っています。このブログでは、皆さんが抱えている主な疑問にわかりやすくお答えします。 
 
何もしないことの弊害 
 
ただ何もしないことが得策でない理由はいくつかあります。 
  • 独自のシステムを使用している企業は、市場内の最新の進歩と改善を活用できず、取り残されるリスクがあります。  
  • 新しいクラウドベースのオペレーティングシステムやその他のテクノロジーインフラが導入され、既存のツールではサポートできない統合が必要になると、テクノロジー戦略全般の整合性が取れなくなる可能性があります。 
  • 多くの場合、オンプレミス型の導入モデルでは、ハードウェア、ホスティング、ライセンス、メンテナンス、ITサポートのために高いコストが発生します。 
基本的に、従来のソリューションでは提供できない新しい機能にアクセスできることが代替ソリューションを求める動機となり、ローカリゼーション機能の強化を追求することが企業にとって望ましい戦略となっています。しかし、次のような懸念事項から、組織が前進を躊躇することもあります。 
  • 移行プロセスに必要になる作業量、拘束時間、投資はどの程度か? 
  • 変革に対する抵抗は、どのように対処し、管理すればいいのか? 
  • 移行プロセスはローカリゼーションの生産性にどのような影響を与えるのか? 
  • 移行中のデータ損失を制限するために、どのような対策が講じられているのか? 
こうしたことから、できるだけスムーズな取り組みを実現する適切なテクノロジープロバイダを選択することが重要になります。 
 
移行を決断したら、探すべきTMSとは? 
 
ソリューションの機能を徹底的に評価し、現在だけでなく将来にわたってビジネスニーズに確実に対応できるようにするには、テクノロジープロバイダを関与させることが不可欠です。CSAは最近、3社の翻訳マネージャーによるインサイトに満ちたパネルディスカッションを開催し、これまでのプロセスについて語ってもらっています。   
 
RWSでは、このディスカッションの続きをELEVATEで行いました。私は最近、Intel社のLocalization Manager、Loc Dufresne de Virel氏と、Texas Instruments社のTranslation Platform Program Manager、Russel Banton氏と、RWSがホストするTMSとオンプレミスのWorldServerからTrados Enterpriseへ移行することを決定した理由、その過程で学んだこと、Tradosを選択した理由について話を伺いました。 
 

 
多くの企業が、翻訳チームの効率性を高め、コンテンツローカリゼーションのニーズの高まりに対応するために、Tradosに移行しています。グローバルな翻訳サプライチェーンで広く認知されている業界標準であるTradosは、プロセスを簡素化し、社内のローカリゼーションチーム、言語サービスプロバイダ(LSP)、個人翻訳者とシームレスに連携します。 
 
企業がTradosに移行している理由には、次のような固有の要因があります。 
  • ビジネスプロセスの見直し:ビジネスプロセスを最新の翻訳テクノロジーに移行することで、古くなったプロセスを見直し、ローカリゼーションプログラムを最新化、最適化、標準化する機会が得られます。 
  • 総所有コスト:クラウドベースの環境では、クラウドの導入によって高コストなハードウェア、メンテナンス、ITサポートが不要になります。必要なときに必要な分だけ支払うことは、あらゆる規模のビジネスにとってコスト効率の高い選択肢となります。 
  • 常に適切で革新的:当社のプラットフォームは、常に新しい機能の追加によって更新されています。クラウド型の導入モデルでは、こうした革新的な機能をすぐに活用かして、必要に応じてビジネスを拡大し、変化に適応することができます。 
  • AI:Tradosには当社独自の言語処理人工知能が組み込まれており、多言語コンテンツの提供を迅速化します。言語処理人工知能により、各プロジェクトに最適な翻訳者とリソースが自動的に特定され、それに従ってタスクが割り当てられます。また、自動化の追加、品質の向上、コストの削減に対応するAI機能が定期的に追加され、データセキュリティを確保しながら、この新しいテクノロジーを確実に活用することができます。 
  • AppStore:RWSは、言語業界初にして唯一のアプリストアを所有、運営しています。このRWS AppStoreでは、Tradosソフトウェアの機能を拡張する数百種類ものアプリを提供しています。また、開発者は、当社が提供する広範なAPIを使用して、新たなビジネスニーズを満たす新しいアプリを作成できます。 
  • 機能:Tradosソフトウェアは、TMSと翻訳支援ソフトウェア両方のあらゆる機能を備えています。つまり、コンテンツコネクタ、最新のユーザーインターフェイス、プロセス自動化、高度なワークフロー、品質評価、ファイル形式言語の包括的なサポート、すぐに使用することもカスタマイズすることもできるレポート機能がすべて含まれているのます。 
  • シームレスなサプライチェーン:Tradosのクラウドベースの環境は、業界をリードする当社のデスクトップ翻訳支援ソフトウェアと緊密に統合されており、柔軟性の高い翻訳管理を実現します。複数のソリューションが一体となって、翻訳に独自のハイブリッドアプローチをもたらし、翻訳作業のスピードアップを促進します。ユーザーは、目の前のジョブや好みの作業方法に応じてプロジェクトワークフローを自由にカスタマイズできます。  
  • Language Weaver:RWSの最先端ニューラル機械翻訳プラットフォームであるLanguage Weaverなどの機械翻訳機能を統合することにより、翻訳のさらなるスピードアップを図れます。Tradosのすべてのエディションにおいて、Language Weaverを所定の年間文字数まで利用でき、RWSのセキュアなクラウドから、3,500種類以上の言語ペアの高品質な翻訳結果を即時に引き出すことができます。さらにTradosから、50を超えるサードパーティMTプロバイダに直接アクセスできます。 
 

 
 
移行せずTradosで変革するメリット 
 
適切なテクノロジープロバイダを選択することで、状況が一変する可能性があります。企業のコンテンツチームとローカリゼーションチーム全体が変化を遂げる時期は特に、強力なパートナーシップが重要であることをRWSは理解しています。そこで、RWSのプラットフォームへの移行を円滑に進められるように、専任の移行チームを結成しています。 
 
Tradosは、ビジネス管理、メディアのトランスクリプション、ソフトウェアローカリゼーションなどのパートナーテクノロジーを統合したエコシステムの一部を構成するスケーラブルなクラウドプラットフォームであることを、ここで強調しておきます。このようにパートナーテクノロジーを統合することで、高度な機能を取り込んで言語ソリューションを強化し、翻訳プロセスの効率化と改善を実現しているのです。またRWSは、シームレスな運用を保証するためにプラットフォームを日々更新して、ユーザーが容易に最新の状態を維持し、即座にメリットを享受できるように取り組んでいます。さらに、最高レベルの情報セキュリティを最優先し、リスク管理と顧客データ保護を包括的に制御しています。エンドツーエンドの暗号化、ISO 27001認証、SOC 2コンプライアンスなどの対策を通じ、データの安全性のさらなる強化も図っています。詳しくは、セキュリティに関するホワイトペーパーをご参照ください。 
 
移行前には、RWSの経験豊富なチームが重要な考慮事項について支援とガイダンスを提供します。主に以下の点についてお手伝いします。 
  • 経験から学ぶ:この機会に、過去の欠点から学び、従来のセットアップ環境に依存するのではなく、ビジネスニーズに焦点を移しましょう。新たな視点を取り入れることで、効率を最大限に高め、プロセスを簡素化できます。「リフト&シフト」アプローチは失敗につながる可能性があるため、避ける必要があります。 
  • 包括的な移行計画を策定:お客様の要件を理解し、設計、開発、テスト、トレーニング、本番稼働の現実的な期間を設定します。レガシー環境と新しい環境の両方にアクセスできる猶予期間を決定します。移行の影響を受けるすべての関係者の関与を促します。 
  • 現在のビジネスニーズを評価:既存のビジネス要件を明確に理解します。従来のセットアップ環境を評価し、新システムに組み込む必要がある不可欠な要素を特定します。 
  • 必須機能を優先付け:運用に不可欠な重要な機能を特定します。こうした機能を重要要素として評価プロセスに含めて、新システムがお客様の要件に適合しているか確認します。 
  • セキュリティとITの要件を検討:セキュリティとITの要件については早期に検討することが重要です。コンプライアンス対策は広範囲に及ぶ場合があり、クラウドベースのソリューションに移行する際に課題となる可能性があるため、検証する必要があります。 
  • 問題点とメリットを特定:現在のシステムの問題点を認識し、新しいソリューションがもたらす潜在的メリットを判断します。これにより、移行の強力なビジネスケースを構築できます。 
  • 変更管理とトレーニング:チームが新システムの導入を成功させるには、包括的なトレーニングとオンボーディングが重要であることをRWSは理解しています。これらを促進するために、さまざまなリソース(常時アクセスできる広範なeラーニングリソースなど)、定期的なイベント、トレーニングウェビナーを提供しています。あらゆる機会を利用して、最新機能に関する知識を深め、Tradosを最大限ご活用ください。 
 

 
 
RWSは、さまざまなTMSプロバイダからTradosへの移行に関して豊富な経験を有し、市場のさまざまなTMSの移行プロジェクトを多数成功させてきました。  
 
RWS言語テクノロジー(WorldServer、TMS、GroupShare、MultiTransなど)には、ユーザー限定で享受できるメリットがあります。RWSのプロセスは、当社の業界をリードする言語テクノロジープラットフォームに移行するお客様が、既存のTM資産の価値を維持し、翻訳メモリを自動的に移行できるように設計されているためです。  
 
さらに、RWSでは移行のハードルを下げるため、移行期間中は合意した期間、現行システムと新システムの両方に無料でアクセスできるようにしています。これにより、お客様は変更管理と移行プロジェクトの主な活動に専念して、ビジネスへの影響を最小限に抑えることができます。  
 
専門性を備えた業界のリーダーであるRWSとともに移行を進めることで、最良の成果が確実に得られます。当社は、すべての過程でお客様に寄り添い、可能な限りシームレスな移行を実現します。移行プロセス全体を通じて、また稼働後も、継続的なサポートを提供し、定期的な連絡を欠かしません。RWSの専任サポートチームが常に待機し、想定されるあらゆるニーズや懸念に対応します。 
 
グローバルコンテンツローカリゼーションのニーズに対応し、あらゆる段階において成長戦略をサポートするエンドツーエンドの翻訳ソリューションへの移行を検討されているなら、当社がサポートします。 
 
Tradosへの移行について当社のエキスパートにお問い合わせください。 
Çetin Amirak
制作者

Çetin Amirak

Portfolio Solutions担当Senior Director
テクノロジーとサービスの分野において15年以上の経験を持ち、数々の実績を誇る有能なシニアテクノロジーリーダーです。発案/構想から設計、構築、発売、成長/強化に至るまでサービス全体を監督し、さまざまなソリューションの提供で商業的な成功を収めています。エンタープライズシステムのコンサルティング、実装、導入、そして、コンテンツやローカリゼーションに関する顧客の課題解決を専門としています。
この執筆者の全記事: Çetin Amirak