Trados Studio 2024 CU1:パフォーマンス、パワー、アクセシビリティが向上
2024年10月10日
読了目安時間:7分
![An introduction to translation collaboration](/media/jp/images/recorded-webinars-template-3.3_tcm241-235033.png?v=20250120070108)
ユーザーのフィードバックに基づいて300以上の改善が行われた、Trados Studio 2024の最初の累積アップデート(CU1)がリリースされます。今回のCUは、これまでのTrados StudioのCUの中でも最大規模で、パフォーマンス、品質、ユーザー体験全般が大幅に向上しています。
ユーザー体験の効率化
Trados Studioは、翻訳プロジェクトの編集、レビュー、管理を行うための一元化された、包括的な翻訳環境を提供します。デスクトップアプリケーションを使用してオフラインで使用することも、ブラウザを使用してオンラインで使用することもできます。
今回のリリースでは、起動、ファイルの開封、インターフェイスの操作など、デスクトップアプリケーションの操作全般が大幅に高速化されています。つまり、待ち時間を短縮して、貴重な時間を高品質な翻訳の作成にさらに割けるようになります。
さらに強化されたマネージャビュー
マネージャビューでは、デスクトップアプリケーションでプロジェクトの作業方法をカスタマイズして、より詳細に設定できます。この最新リリースでは、このビューがより直感的になり、カスタマイズ性とアクセス性が向上しているほか、次のような新機能が追加されています。
- 新しいフォルダ構造ペインでは、プロジェクトの言語とフォルダ構造だけでなく、プロジェクトパッケージに割り当てられたタスクを目で確認できます。
- 使い慣れたWindows UIに合わせて強化されたドラッグ&ドロップ機能で整理が容易になります。
- 自動UI保存機能により、マネージャビューにアクセスする度にレイアウトを再設定する必要がなくなります。
- 単一ファイルのプロジェクトを作成して、さらに柔軟に作業を構成し、管理できるようになります。
- プロジェクトファイルグリッドのサイズを変更できるようになり、カスタマイズ性が向上しています。
また、スクリーンリーダーに対応することで、アクセシビリティの向上が大幅に前進しており、どんなユーザーでも例外なくスムーズにマネージャビューを操作することができます。スクリーンリーダーでは、タブのタイトル、ドロップダウン値、テーブルヘッダーなどの要素の読み上げが可能になりました。アクセシビリティに関するすべての機能強化については、製品ドキュメントを参照してください。
![](/media/jp/images/manager-view-new-folder-pane_tcm241-260950.png)
マネージャビューの新しいフォルダ構造ペインを示すスクリーンショット
用語集の一貫性が向上
効果的な用語集管理は、一貫した翻訳品質を維持するうえで不可欠であり、AIベースの生成翻訳出力の精度を向上させるうえで重要な役割を果たします。そのため、この最新リリースでは、デスクトップアプリケーションでの用語の認識と検証を大幅に改善しています。
重要な更新の1つが、大文字と小文字を区別して認識するようになったことで、大文字/小文字が一致する用語のみを用語ベースで特定し、フラグを付けられるようになりました。これにより、認識したい重要な頭字語と、それ以外の一般的な単語を区別できるようになるため、翻訳の一貫性を維持し、用語に不適切なフラグ付けがされる可能性を最小限に抑えて、最終的に時間を削減し、コストのかかる修正の必要性をなくすことができます。
もう1つの重要な機能強化は、用語認識時に同義語を含めるか除外するかを選択できるようになったことで、これにより適切な用語を簡単に特定し、翻訳の精度を高めることができます。
スムーズなクラウド体験
RWSは、操作性と性能の面でデスクトップアプリケーション環境とブラウザ環境を近づけ、よりシームレスに連携した体験を実現できるよう常に取り組んでいます。これに対応するため、ブラウザでの作業時にプロジェクト管理機能を向上させるため、次のようないくつかの強化機能を導入しています。
- 顧客のリソースに簡単にアクセス:これまで、サブスクリプションライセンスのユーザーは、翻訳時に別のクラウドアカウントを選択して、そのリソースを使用することができませんでした。今回の更新により、作業を割り当てられた任意のクラウドアカウントを選択できるようになり、サブスクリプションライセンスと永久ライセンス間の整合性が向上しています。
- クラウドタスクの一括完了:複数のクラウドタスクを一括で完了としてマークできるようになりました。
- クラウドプロジェクトからのカスタムファイルタイプのサポート:クラウドプロジェクトからのカスタムファイルタイプのサポートが追加され、デスクトップアプリケーションで作業時にブラウザからファイルタイプの設定とプロジェクトの詳細をリアルタイムで取得できるようになりました。
今回の更新は、既存のすべてのTrados Studio 2024ユーザーに無料で提供されます。RWSアカウントにログインして、今すぐダウンロードしていただけます。Trados Studio 2024をまだご利用でない場合は、今こそ市場で最も高度なAIベース翻訳支援ソフトウェアにアップグレードして活用する絶好のチャンスです。
今回のアップデートの詳細と最新の機能強化については、ナレッジベース記事をご覧ください。