Tradosの新機能 – 2022年第4四半期の概要
2023年1月26日
読了目安時間:5分
2022年第4四半期において、Tradosチームは引き続き驚異的なペースでイノベーションに取り組んでいます。実際、クラウドの更新を100以上リリースしており、ユーザーは多数の新機能を利用できるようになりました。
当社は、Tradosの継続的な開発について常に最新情報をお届けしたいと考えています。そこで、ここでは第4四半期の主な更新の概要をご紹介します。このお知らせは、リリースと同時にお客様宛に自動配信されます。
Tradosの機能強化の詳細は、RWSコミュニティでご確認いただけます。
翻訳管理機能で自動化と接続性を強化
顧客ポータルでは、依頼者が翻訳プロジェクトの作成、追跡、取得を簡単かつシームレスに実行できます。当社は最近更新を導入し、顧客ポータルで利用できる機能を拡張しました。これにより、顧客ポータルのユーザーは、翻訳メモリ内のコンテンツを直接検索し、プロジェクトをステータスでフィルタリングする際に複数の値を選択できるようになりました。
顧客ポータルでのTM検索を示すスクリーンショット
AEM、Sitecore、Drupalなどのプラグアンドプレイコネクタに、多数の更新が行われています。これらの更新により、ビジネスシステムやコンテンツ管理システムへの接続が容易になり、その結果、自動化が促進され、データの移動を効率化できます。
Tradosの自動化(「ホットフォルダ」)モジュールを通じ、FTP/SFTP/FTPSフォルダからコンテンツを取得して翻訳プロジェクトが作成され、翻訳済みコンテンツが同じフォルダに返されます。このソリューションでは、多数の機能強化をリリースしました。たとえば、COTI Level2のサポートやファイルバッチ処理によるパフォーマンス向上のほか、プロジェクト全体の完了時だけでなく準備ができたファイルから順次翻訳を行うオプションも提供されています。
オープンAPIでは、すでに豊富な機能セットを提供しており、新たな機能が次々とAPIに追加されています。今四半期中では、多数のAPI強化を実施しました。このAPI強化の詳細については、こちらをご覧ください。
オンラインエディタに表示されたAEMプレビューのスクリーンショット
ワークフローエディタを使用すると、ワークフローを簡単にカスタマイズして自動化できるため、大幅な時間短縮につながります。当社は引き続き、次のようなワークフロー機能の強化を進めます。
- プロジェクトテンプレート、ワークフロー、価格設定モデル、ベンダー注文テンプレートに複数の原文言語を追加する機能。これにより、原文言語が複数あるシナリオで設定すべきリソース数を大幅に削減できます。
- 複数のサービスタイプをサポートするためにベンダー注文テンプレートを拡張。これにより、価格モデルやテンプレートを追加する必要性をさらに削減できます。
- プロジェクトとテンプレートでプロジェクトマネージャーを指定できる機能により、最初から管理者を明確にすることができます。
- ワークフローでカスタマーレビュータスクを設定する際に、2つの追加モード(「読み取り専用、コメントあり」および「リビジョン適用済み」)から選択できます。これにより、オンラインエディタからタスクを開くと表示されるインターフェイスと機能が決まります。
プロジェクトテンプレート内の複数の原文言語を示すスクリーンショット
翻訳品質評価(TQA)ツールを使用すると、評価モデルを選択してニーズに合わせて調整することで、翻訳品質を客観的に評価し、改善すべき箇所を特定できます。さらに、SAE J2450(Enhanced)とMQMという2つの新しいTQAモデルが追加され、選択肢が広がりました。
翻訳コラボレーションの強化により、プロジェクト作成の効率化と円滑な進行が実現
プロジェクトマネージャーのユーザー体験を向上するために、多数の機能強化が追加されました。
- プロジェクト、タスクの種類、原文言語および訳文言語、担当者などを基準にタスクを視覚的にグループ化する新しいオプションにより、必要に応じてタスクを柔軟に整理できます。
- 新しいバイリンガル技術的処理作業により、ワークフローの柔軟性が向上します。最初にプロジェクトを作成してから翻訳を開始するまでのファイルを調整できます。プロジェクトマネージャーまたはエンジニアは、分節のロックなどのユーザーアクションを実行できます。
- ユーザーはプロジェクトに関連付けられたリファレンスファイルを削除できます。
- 受信ボックスが乱雑になるのを回避するために、集約対象とする電子メールの種類(タスク却下、タスクの期限の変更など)を拡張できます。
新しいバイリンガル技術的処理作業を示すスクリーンショット
翻訳生産性機能により、翻訳プロセスのスピードと一貫性が向上
Trados Studioとクラウドのシームレスな統合を進める継続的取り組みの一環として、カスタムのファイル形式(XMLベースなど)を使用するローカルプロジェクトに大きな変更を加えました。今後は、これらのプロジェクトをクラウドとの間でシームレスにやり取りできます。さらに、Trados Studioからクラウド翻訳エンジンでAnyTM機能を利用できるようになりました。
Trados Studio内で、マネージャビューを使用してプロジェクトとファイルをより一元的に操作できます。離れた領域間を移動してプロジェクトやファイルを管理する必要はありません。わかりやすい最新のUIを備えた単一のウィンドウで、プロジェクトとファイルの間をより直感的に移動できます。マネージャ-ビューで次のような機能を強化しました。
- リボンを非表示にして、ビューを切り替える際に全画面を使用できるようになりました。
- 新たに複数のショートカットが追加され、移動が容易になりました。
- ファイルビューに水平スクロールバーが追加され、列全体を表示できるようになりました。
- プロジェクトリストにあるプロジェクトカードのケバブメニューに複数のアクションが追加され、プロジェクト管理などの操作をより詳細にコントロールできるようになりました。
Trados Studioのマネージャビューを示すスクリーンショット
Tradosには、簡単かつ安全なクラウドベースの用語集管理機能も用意されています。用語集管理機能に新しいアクティビティペインが追加されました。適切な権限が付与されたユーザーは、用語集のどのエントリをいつ誰が変更したのか、概要を把握できます。これにより、用語集の関係者は、すべての用語集エントリや変更について最初から最後まで完全に追跡・管理できるようになります。
用語集アクティビティログを示すスクリーンショット
今回の四半期ごとの概要はお楽しみいただけましたでしょうか。次回は4月のお届けになります。ぜひ楽しみにお待ちください!当社はTrados製品ポートフォリオ全体でクラウドファーストの戦略を継続しており、Tradosチームはお客様のビジネス目標の達成に役立つ機能をこれからも積極的に提供していきます。Tradosをまだ使用されていない場合は、ぜひ当社のソリューションの詳細についてお問い合わせください。