翻訳メモリとは何ですか?
翻訳メモリとは、過去に翻訳した文、段落、分節のテキストを保存するデータベースです。翻訳メモリのエントリは分節と呼ばれ、1つ1つに原文言語(ソース)とその訳文(ターゲット)が含まれています。 これらのペアを翻訳単位(TU)と呼びます。
翻訳メモリの詳細
翻訳メモリの仕組みについて教えてください。
翻訳メモリは、翻訳支援ソフトウェアの中核です。翻訳対象のドキュメント(原文ファイル)を翻訳支援ソフトウェアで開くと、翻訳メモリにより、以前に翻訳したコンテンツがあるかどうかが確認されます。原文分節と訳文分節の類似度はパーセントで示されます。100%一致は同一を意味し、100%未満(類似しているが同一ではない)は「あいまい一致」と呼ばれます。
TMを使用するメリットは何ですか?
翻訳メモリを使用すると、リンギストは同じコンテンツを何度も翻訳する必要がなくなります。翻訳すればするほど、メモリの容量が増え、活用度も高まります。その結果、次のことが実現します。
- 市場投入期間の短縮:翻訳者は、すべてをいちから翻訳するのではなく、新しいコンテンツの翻訳に集中できます。結果的に翻訳プロセスのスピードアップにつながります。
- 品質の向上:以前に翻訳した分節を活用することで、ドキュメント全体およびプロジェクト全体の一貫性を高めることができます。(さまざまな部門が参加する場合など)すべての関係者が同じ翻訳メモリを使用すれば、翻訳のトーンを揃えることもできます。
- 翻訳コストの削減:過去の翻訳済みコンテンツを再利用すると、コスト削減にもなります。一般に、TMから取得した翻訳を活用した場合、新たに翻訳するよりもワード単価を抑えられるためです。
翻訳メモリと機械翻訳の違いについて教えてください。
翻訳メモリは、プロの翻訳者が作成し、過去に翻訳されたコンテンツを再利用して翻訳のスピード、品質、一貫性を高めるために使用します。機械翻訳(MT)では、人は入力せず、自動的に翻訳が行われます。この種のツールは高速ですが、機械では言葉が持つ微妙なニュアンスや文脈を十分に読み取ることができないため、翻訳の品質が低くなります。その結果、人による翻訳と比較して品質と精度が劣ります。
それでも、機械翻訳を活用するメリットはあります。特に、翻訳メモリと組み合わせて使用すると、翻訳スピードを全体的に高めることができます。