アクセシビリティと効率性の向上:オンラインエディタにネイティブ音声入力を導入
2024年3月4日
読了目安時間:5分
テクノロジーでギャップを埋め、すべてのユーザーのアクセシビリティ向上に努めている時代において、翻訳業界も例外ではありません。世界中のプロの翻訳者たちは、ワークフローを効率化するだけでなく、視覚障がいやその他の障がいを持つ人々を含むユーザーの多様なニーズに対応できるツールにますます信頼を寄せるようになっています。こうした包括性のニーズに対応するため、ネイティブの音声入力機能を当社のオンラインエディタに統合することで、リンギストや専門知識を持つエキスパート向けの強力なブラウザベースの編集環境を実現しました。
このエキサイティングな統合については、2023年12月に発表されています。この機能がユニークであるのは、音声入力をテキストに書き起こすことができるだけでなく、音声コマンドによってさまざまな操作をシームレスに実行できる点です。これは、視覚障がいのあるユーザーがより効率的にエディタを操作できるようになっただけでなく、タイピングより音声での入力を好むユーザーにとっても、効率性の向上につながる重要なマイルストーンとなります。この新機能は、Chrome、Edge、SafariなどのすべてのChromiumブラウザでご利用いただけます。
ネイティブ音声入力機能を取り入れることで、翻訳とレビューのプロセスに非常に興味深いさまざまなメリットがもたらされます。
- ワークフローの効率化:130種類以上のアクションとコマンドがサポートされているため、翻訳者は、分節の確定から訳文言語のコンテンツのナビゲーションまで、数多くのタスクをすべて音声入力だけで簡単に実行できます。これにより、翻訳プロセスを高速化できるだけでなく、手作業で入力する必要性が最小限に抑えられるため、全体的な生産性が向上します。
- アクセシビリティ:ネイティブ音声入力を採用することで、包括性への取り組みを再確認できます。視覚障がいのあるユーザーは、これまでプラットフォームとのインタラクションを妨げていた障壁が解消され、オンライン編集環境をより効果的に利用できるようになりました。このアクセスの民主化により、すべてのユーザーが能力に関係なく、Tradosプラットフォームの可能性を最大限に活用できます。
- 多言語サポート:音声入力機能を使用できるのは、1つの言語だけではありません。中国語(簡体字)、チェコ語、英語(米国)、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、ルーマニア語、スペイン語を含むさまざまな言語がサポートされているため、世界中のユーザーが母語で音声入力機能を活用できます。
- ユーザー体験の向上:ネイティブ音声入力機能は、機能的なメリットだけでなく、全体的なユーザー体験の向上も実現します。従来の入力方法に代わる直感的でハンズフリーの手段が提供されることで、ユーザーは技術的な複雑さに煩わされることなく、翻訳の創造的な側面に集中できます。
- 正確性の向上:音声入力を高度な言語処理アルゴリズムと組み合わせると、エラーの可能性を大幅に減らせます。ユーザーは、音声入力を言語ツールや同様の文法チェッカーなどの他の機能と組み合わせることで、翻訳の品質と正確性を向上させることができます。
- ブラウザ間の互換性:ユーザーがChrome、Edge、Safariのいずれを使用する場合も、一般的なブラウザ間で一貫したシームレスな操作が可能です。この柔軟性により、ユーザーはブラウザの設定に関係なく音声入力機能を活用できます。
スクリーンショット:オンラインエディタの音声入力機能